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Build: Tokyo'25 for Automotive | 最先端の映像技術を活用した、次世代の自動車開発プロセス

2025年エピックゲームズジャパン様主催の「Build: Tokyo'25 for Automotive」にて、当社はソニーPCLと共同で2つのソリューションを展示いたしました。本レポートでは、「自動車業界における3DCG活用」をテーマに、デザインから製造、販売に至るまでのビジネスフローの効率化や、新たな価値創造に貢献する当社の技術と、その活用例をご紹介します。
今回の出展は、これまで主に映像分野で活用されてきたバーチャルプロダクション技術を自動車産業という新たなフィールドでご活用いただくための、当社の取り組みを示すものです。

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展示ブースのご紹介
デザインフェーズの可能性を広げる「XYN 空間キャプチャーソリューション(開発中)」を活用したシミュレーション

XYN 空間キャプチャーソリューション(開発中)は、現実世界の空間や物体を効率的かつ高品質で3DCGアセット化するソリューションです。

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ブースでは、XYN 空間キャプチャーソリューション(開発中)で生成したフォトリアルな背景アセットに車体の3DCGデータ*1を配置したシミュレーションを展示し、自動車のデザインフェーズにおける、効率的かつ創造的なデザイン検討の進め方をご提案しました。


【活用メリット】
市場ごとの最適デザインを、時間と場所を超えて検証

本シミュレーションの特長は、多彩なバリエーションを迅速に生成できる点にあります。

  • リアルな映り込みの再現
    HDRI(High Dynamic Range Imaging)を用いて車体への光の反射や周囲の景色の映り込みを忠実にシミュレーションし、XYN空間キャプチャーソリューション(開発中)で生成した背景アセットを重ね合わせることで、素材の質感や曲面の美しさを、実物に近い形で確認できます。

  • 多様な環境のシミュレーション
    さまざまな天候や時間帯、あるいは世界中の都市や自然など、あらゆるロケーションをCG上で再現。これにより、仕向け地となる市場の環境光や景観に合わせたデザインの検討が、物理的な制約なく行えます。

試作車(モックアップ)の制作コストやリードタイムの削減に繋がり、より多くのデザインパターンを試行可能にすることで、製品の競争力向上に貢献します。
*1:本記事に掲載の車体の3DCGデータは、XYN空間キャプチャーソリューション(開発中)を用いて生成されたものではありません。


"本物"を裸眼で体感。デザインと販売の体験価値を高める3面ディスプレイデモ

もう一つの展示はデザイン検討と販売フェーズ活用を想定した3面ディスプレイでの車体デザインのシミュレーションです。 3面ディスプレイの内、左面に設置されているのは、裸眼で高精細な立体映像を体験できる「空間再現ディスプレイ(Spatial Reality Display)」の75インチの大型空間再現ディスプレイ(開発中)、中央と右面には通常の75インチディスプレイを設置しました。このデモでは、ディスプレイ手前に設置されたコントローラーを操作し空間再現ディスプレイ(左面)に映し出された車体の色やアングル、シーンを自由に切り替えることができます。さらに撮影ボタンを押すと、3D空間で撮影された各アングルの画像が中央および右画面のディスプレイに投影されます。

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 来場者の皆様には、75インチの大型の空間再現ディスプレイ(開発中)を通して、まるで目の前に実車があるかのような没入感とともに、立体的な車体の色彩やディテールを直感的に確認できるデモを体験いただきました。


【活用メリット】
デザインの意思決定を円滑にし、新しい販売体験を

本シミュレーションの特長は、多彩なバリエーションを迅速に生成できる点にあります。

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  • デザインフェーズでの活用
    デザイナーや設計者が、特別なゴーグルなしで立体的なデザインを確認できます。その場で自由にカラーやパーツを変更する仕様を組み込むことで、具体的なイメージを複数人で共有しながら、より円滑で質の高い意思決定を支援します。


  •  販売フェーズでの活用
    ディーラーの店頭では、省スペースながらも顧客に強い印象を与えるコンフィギュレーターとして機能します。店舗に在庫がないボディカラーやオプション装備も、プリセットデータを活用してリアルな立体映像で提示可能。「実車を見てみたい」という顧客の要望に応え、新しい購買体験を提供します。



講演会のご紹介

「XYN空間キャプチャーソリューション(開発中)」を活用したデザインシミュレーションの可能性をテーマに、伊藤隆嗣 氏/ソニーPCL と 太田 佳之/ソニー株式会社 によるセッション形式の講演を行いました。 
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フォトグラメトリ、NeRF、3D Gaussian Splatting(3DGS)など、近年注目を集める3DCG生成技術の特徴と進化や、開発中のXYN空間キャプチャーソリューションについて、ソニーPCLのバーチャルプロダクションの活用事例とともに解説しました。
講演のアーカイブ動画はこちらからご覧いただけます。
「XYN空間キャプチャーソリューション(開発中)」を活用したデザインシミュレーションの可能性【Build: Tokyo'25 for Automotive】|Youtube


3DCG技術で自動車のバリューチェーンに貢献する

今回の展示を通じて、3DCG技術が単なる「表現ツール」としてだけでなく、自動車の企画・デザインから販売に至るまでのバリューチェーン全体で、新たな価値をご提案できる「ビジネスソリューション」であることをお伝えしました。
当社はこれからも、デジタル技術を駆使し、自動車業界のデジタルトランスフォーメーション(DX)をご支援してまいります。
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